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投資信託の中には主に外国債券に投資するタイプがあるが、その中には第1章でも述べた、米国のサブプライム・ローンを資産の裏付けにした住宅ローン担保証券や、それをさらに入れた投資信託がある。
まず、最初に住宅ローン担保証券について、その仕組みの概略を見てみよう。
住宅ローンには優良な貸出先向けの「プライムローン」と、優良ではない(信用力の低い)貸出先向けの「サブプライムローン」がある。
住宅ローンを提供した金融機関は投資銀行に住宅ローンを売却する。
投資銀行(日本では証券会社に該当する)は買い取った住宅ローンを束ねて証券化する。
これが「住宅ローン担保証券」といわれるものである。
MBSは投資銀行によってへッジファンドや他の投資銀行などの投資家に販売される。
しかし、証券化はこれで終わるわけではない。
いったん投資家に販売されたMBSは、投資され、再びヘッジファンドや投資信託、投資銀行、年金基金、保険会社などの投資家に販売される。
住宅ローン担保証券やそれを再証券化した債務担保証券(以下、証券化商品と略)には、次に指摘するように、投資家からみたリスクを軽減するための手法が取り入れられている。
証券化という手法によって理論上は元本損失リスクが軽減されるということになっている。
この点を簡単な例で示そう。
たとえば、住宅ローンがA、B、Cの3本あるとしよう。
この3本のローンの今後3年間の債務不履行確率が、仮にすべてそれぞれ10%であるとする。
このとき、この3本のローンが3年以内にすべて債務不履行を起こす確率は、下の式のように0.1%になる。
つまり、ローンが1本の場合の債務不履行確率に比べ、ローンをより多く束ねれば、一定の期間内に債務不履行をともに起こす確率は低くなるのである。
住宅ローン担保証券の再証券化である。
今見たように、証券化によってリスクが軽減されているため、再証券化によって理論上はさらにリスクが軽減されることになる。
証券化商品に設定されている、「モノライン」といわれる金融保険会社の保証である。
モノラインとは、金融保証業務を行う民間の専門会社であり、証券の発行主体から債務保証料を受け取り、証券の債務不履行が起こった場合には予定通り元利払いを行う役割を担っている。
このような二重三重のリスク軽減手法の採用によって、証券化商品は比較的高い格付け(A格以上)を格付け会社から得ることができたのである。
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